宮古の魚,こぼれ話(その6)

その1(ドンコ)その2(マガキ)その3(ニシン)その4(ママス)
その5(アブラメ)その6(スイコ)その7(夏いか)その8(はも)
その9(シュウリガイ)その10(カツオ)その11(ヒラメ)その12(サケ)



 「広報宮古」にて掲載されていた「宮古の魚,こぼれ話」を,今年から月1回,このホームページでも紹介します。
 宮古で獲れる水産物のちょっとした情報(ネタ)を皆様にお伝えできたらな,と考えています。
 料理のレシピも同時に紹介☆

 



●● ● 今月の魚:「スイコ」,標準和名:クロソイ,学名:Sebastes schlegeli

 釣りをする方にはおなじみなのではないでしょうか。今回はスイコです。
 
 この魚はメバルという魚のグループに属し,元々北の冷たい水が好みです。
 
 しかし,スイコは北海道から九州まで,日本中に広く生息しています。
 
 メバルの仲間はだいたい成長が遅いのですが,スイコは例外。1年で25cm,2年で35cm,3年で親になり40cmを超えます。
 
 小さい時はごく岸沿いの物陰に隠れて暮らしていますが,40cm以上になると沖の深いところへ移っていきます。
 
 タイやヒラメ,マグロなど多くの魚は卵を産みますが,スイコは「子供」を出産します。
 
 5月,6月になるとお母さんのスイコは深い海から宮古湾の奥にある藻場や干潟に出かけ,赤ちゃんを産みます。
 
 なぜ?わざわざそんな所へ??宮古湾の藻場や干潟は餌も豊富で隠れるところがいっぱいあります。
 
 スイコだけじゃなく,ヒラメやニシン,ハモ(マアナゴ)などたくさんの魚たちが小さい時期をここで過ごす
「魚の幼稚園」となっています。
 
 宮古栽培漁業センターでは,スイコを増やそうと平成11年から宮古湾に稚魚を放流しています。
 
 「魚の幼稚園」に放流した稚魚たちはすくすくと育ち漁獲量もなんと開始前の4倍にまで増加しています。
 
 今後も試験研究を続けながらスイコの「つくり育てる漁業」を継続していこうと考えています。
 
 さて,今月の料理は中華風の蒸し物です。電子レンジで簡単にできますので是非チャレンジしてください。
 

 


 


(写真左:材料)
(写真右:中華風蒸し物)

【レシピ】
1.大きいものは3枚におろします。25cm程度までであれば,切れ目を入れてそのまま使えます。
 
2.さばいたスイコを皿にのせ,日本酒を振りかけた後ラップで包みます。
 
3.電子レンジに放り込み,約5分間“チン”してください。
 
4.ラップを外し(熱いので気をつけて!!),千切りのネギとショウガをのせて,
  煙が出る程度に熱したサラダ油をかければ完成。
 
5.つけだれでお召し上がりください。
 *つけだれ:ポン酢にネギとショウガを刻んで混ぜれば出来上がり。
  お好みで七味唐辛子を振り込んでもおいしいですよ。
 
 
 
【今月のキモ】
『最後にジュウゥ!!といわせて』
蒸した後に,千切りのネギとショウガを乗せて十分に熱したサラダオイルをひとかけ。
香ばしさとコクが引き出されて絶品です。まずはおためしアレ。


 
 写真提供:宮古市総務企画部企画課
 紹介:西海区水産研究所(元:宮古栽培漁業センター),有瀧真人(宮古湾の藻場・干潟を考える会)





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