宮古湾周辺、藻場・干潟の魚たち(その2)

写真その1(食用とする魚類)写真その2(あまり食用としない魚類)写真その3(カニ類)

宮古湾周辺には、浄土ヶ浜や女遊戸といった海水浴場があります。
そんな海水浴場でも、色々な魚を目にすることが出来ます。
水深2m足らず、足がつくかつかないかの場所で、ちょっと泳いでみると、 素晴らしい出会いがあるかもしれません。
特別な器具は不要です。
そして、そんな場所にも藻場は存在しています。
出会った魚たちをちょっとだけ紹介。

ヨウジウオ科

 

ヨウジウオ Syngnathus schlegeli
2006年8月10日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
その名の通り,爪楊枝のように細長い体を持つ魚。30cm程度になる。
食用とはならないが,藻場で良く見かける生物である。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その11で紹介


ヒメジ科

 

ヒメジ Upeneus japonicus
左:2006年8月27日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
左:2007年8月23日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

干潟や砂地に生息し、あごの下に生えたヒゲで餌を探す魚。
宮古周辺では夏季に良く見られる。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その7で紹介


ハゼ科

 

リュウグウハゼ Pterogobius zacalles
2006年8月19日 岩手県山田町大島
同様に桃色掛かった体に黒い線がある。キヌバリに近い仲間だが,線の数は5本。
美しいハゼの仲間で,本州各地の藻場に生息している。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その26で紹介


ハゼ科

 

キヌバリ Pterogobius elapoides
2006年8月19日 岩手県山田町大島
桃色掛かった体に数本の黒い線がある,美しいハゼの仲間。本州各地の藻場に生息している。
線の数が日本海側と太平洋側で異なる。しかし,宮古周辺では何故か日本海側のタイプが生息している。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その25で紹介


イソギンポ科

 

ナベカ Omobranchus elegans
左:2006年7月29日 岩手県宮古市藤の川
右:2006年9月3日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

30cmを超えるギンポの仲間。宮古では,他のギンポ類同様に「かたなぎ」と呼ばれている。 写真はまだ幼魚と思われる。

トップページの藻場・干潟の生物たち,その29で紹介


タウエガジ科

 

フサギンポ Chirolophis japonicus
2006年8月26日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
北海道から九州まで広く分布する。
全長は8cm程度で食用にはならないが,きれいな黄色の体が特徴。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その17で紹介


タウエガジ科

 

ガジ Opisthocentrus ocellatus
左:2006年8月20日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
右:2006年8月19日 岩手県山田町大島
東北,北陸,北海道などに生息している。
宮古では「かたなぎ」とも呼ばれ,藻場で良く見かける。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その17で紹介


タウエガジ科

 

ハナジロガジ Opisthocentrus tenuis
2006年8月10日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

東北より北に生息し、食用とはならないが、藻場でよく見かける魚。
産卵期は冬で、初夏には幼魚が多く見られる。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その6で紹介


タウエガジ科

オキカズナギ Opisthocentrus zonope
2006年8月11日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

北海道や東北を中心に分布している魚。
全長10cm程度で,ほとんど食用とされない。
宮古湾では,藻場で良く見かける。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その14で紹介


ニシキギンポ科

 

ギンポの1種 Enedrias sp.
(宮古での呼び名:かたなぎ)
左:2007年8月14日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
右:2007年8月14日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

日本各地の沿岸に生息する長細い魚。宮古湾では藻場,干潟問わず生息している。
宮古では,ガジの仲間と同様「かたなぎ」と呼ばれる。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その23で紹介


カジカ科

イソバテング Blepsias cirrhosus
(宮古での呼び名:さちこ)
2006年8月11日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

東北以北の藻場に生息する幅広の鰭が美しい魚。
地方名はサチコというが,口の周りにはヒゲがある・・・
トップページの藻場・干潟の生物たち,その2で紹介



カジカ科

 

サラサカジカの一種? Pseudoblennius sp.?
2006年8月19日 岩手県山田町大島
2007年8月11日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
アナハゼ同様,宮古湾の藻場,干潟に生息している。
干潟や砂地などにも現れ,餌を探している姿を良く見かける。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その30で紹介



カジカ科

 

アナハゼの1種 Pseudoblennius sp.
左:2006年8月16日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
右:2006年8月19日 岩手県山田町大島
日本各地の沿岸に生息する魚。宮古湾では藻場,干潟問わず生息している。
ハゼと名前が付いているが,実はカジカに近い仲間。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その24で紹介



フグ科

 

コモンフグ Takifugu poecilonotus
左:2009年8月29日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
右:2009年8月29日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
北海道以南の日本各地に生息するフグ。最大で25cm程度になる。
干潟の波打ち際で幼魚を良く見かける。
小さくてもちゃんと膨らむことができ,毒もちゃんと持っている。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その32で紹介





写真:野田勉(東北区水産研究所、宮古湾の藻場・干潟を考える会会員)



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