宮古湾周辺、藻場・干潟の魚たち(その1)

写真その1(食用とする魚類)写真その2(あまり食用としない魚類)写真その3(カニ類)

宮古湾周辺には、浄土ヶ浜や女遊戸といった海水浴場があります。
そんな海水浴場でも、色々な魚を目にすることが出来ます。
水深2m足らず、足がつくかつかないかの場所で、ちょっと泳いでみると、 素晴らしい出会いがあるかもしれません。
特別な器具は不要です。
そして、そんな場所にも藻場は存在しています。
出会った魚たちをちょっとだけ紹介。

タラ科

 

コマイ? Eleginus gracilis(?)
2007年8月29日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

日本海や北太平洋といった寒い場所に生息するタラの仲間。
産卵は1月からはじまり,3月くらいまで続く。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その12で紹介


キス科

 

シロギス Sillago japonica
2007年8月11日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

北海道南部以南の砂地に生息している。
食用となり,天ぷらが有名。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その18で紹介


アジ科

 

マアジ Trachurus japonicus
左:2006年8月20日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
右:2006年8月23日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

日本各地に生息し,食用として刺身,ひらきなど,広く利用される。
稚魚は宮古湾でも普通に見られ,岸壁や海水浴場など,岸のそばや浅場にも現れる。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その5で紹介


ウミタナゴ科

ウミタナゴ Ditrema temmincki
2006年8月11日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

藻場や岩礁域に群れで生息し,食用としても重要な魚。
交尾は11月だが,子供を産むのは5月〜6月とされている。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その3で紹介


イシダイ科

 

イシダイ Oplegnathus fasciatus
右:2009年8月15日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
左:2009年8月15日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
地方名:シマダイ,大型の個体を「くちぐろ」等とも呼ぶ。 食用となるが,釣りの対象としても人気の魚。
幼魚は藻場,干潟,岩礁域,防波堤など,様々な環境で見られる。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その33で紹介


メジナ科

 

メジナ Girella punctata
右:2007年8月26日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
左:2007年8月29日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
稚魚は潮溜り、藻場など、様々な場所に生息する。
大きくなると50cmを超える。グレとも呼ばれ、磯釣りの対象としても人気がある。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その10で紹介


フサカサゴ科

 

メバル Sebastes inermis
(宮古での呼び名:がや)

右:2007年8月12日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
左:2007年8月12日 岩手県宮古市浄土ヶ浜(右下はクロソイ)
クロソイ同様、子供で生まれてくる魚。重要な食用魚でもある。
幼魚は藻場などに生息し、クロソイの幼魚と一緒に泳いでるところも見かける。
分類上もクロソイに近いが、成長は遅い。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その8で紹介


フサカサゴ科

 

クロソイ Sebastes schlegeli
(宮古での呼び名:すい・くろすい・すいっこ)
右:2006年8月10日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
左:2006年8月16日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

海水浴場内の藻場で出会ったクロソイの幼魚。
直接子供を産むという変わった生態を持つ。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その1で紹介


アイナメ科

 

アイナメ Hexagrammos otakii
(宮古での呼び名:あぶらめ・あぶらっこ)
左:2006年8月10日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
右:2007年8月15日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場

美味しい魚で,重要な漁業対象種。
産卵期は晩秋〜冬で,雄が卵を保護する。稚魚・幼魚は藻場などで育つ。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その4で紹介


カジカ科

ギスカジカ Myoxocephalus stelleri
(宮古での呼び名:かつか)
2006年8月16日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
東北や北海道の藻場や沿岸域でよく見られる魚。
生息場所によって色もある程度変化する。
宮古周辺では「かつか」と呼ばれる食用魚。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その15で紹介


カジカ科

ニジカジカ Alcichthys alcicornis
(宮古での呼び名:かつか)
2006年8月20日 岩手県宮古市浄土ヶ浜

ネズッポ科

 

ネズッポ属の一種 Repomucenus sp. 
左:2007年8月16日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
右:2007年8月22日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
一般的には「めごち」と呼ばれる魚。
干潟や砂地に生息している。
体から粘液を出し,掴みづらいが,天ぷらなどにして美味な魚。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その27で紹介


ヒラメ科

 

ヒラメ Paralichthys olivaceus
左:2007年8月29日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
右:2007年8月29日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
干潟や砂地などに生息し、最大では1m程度になる。
重要な食用魚であるため,栽培漁業の対象種として,宮古湾でも放流が行われている。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その9で紹介


カレイ科

 

マコガレイ Limanda yokohamae
左:2006年8月19日 岩手県山田町大島
右:2007年8月12日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
日本各地に生息するカレイ。宮古ではマガレイと呼ばれている。
稚魚は干潟などで育つ。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その19で紹介


カレイ科

 

ホシガレイ Verasper variegatus
左:2010年8月6日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
右:2010年8月13日 岩手県宮古市女遊戸海水浴場
60cm程度に成長する、美味しいカレイの仲間。マツカワの近縁種。
全国的に数が減っており、栽培漁業による資源回復が進められている魚。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その38で紹介


カワハギ科

 

ウマヅラハギ Thamnaconus modestus
左:2008年8月14日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
右:2008年8月14日 岩手県宮古市浄土ヶ浜
日本各地に生息するカワハギの仲間。
稚魚は湾内の藻場でも育つ。食用としても重要な魚。
トップページの藻場・干潟の生物たち,その22で紹介



写真:野田勉(東北区水産研究所、宮古湾の藻場・干潟を考える会会員)



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